改正FIT法解説ページ

2017年4月よりFIT法が改正されました。

本ページでは、改正FIT法について解説を加えて参ります。

“FIT制度改正に至った経緯”

制度改正の背景を理解する事で政府の法改正の視点や今後の留意事項が見えて参ります

2012年7月より、再生可能エネルギ固定価格買取制度(FIT制度)がスタートいたしました。それに伴い再生可能エネルギーの普及が一気に拡大し、その中でも特に太陽光発電設備の導入が爆発的に進みました。2016年10月末段階の導入(運転開始)容量、件数は以下の通りです。(経産省の資料を抜粋したものです)

グラフからもお分かり頂けるように、太陽光発電設備の設置容量(10kW以上)はFIT制度スタート前に90kW程度だったものが、4年半で2,668kW26.7GWにまで急拡大しました。(設置件数でみると、2万件程度から44万件程度まで急増しています)

急拡大の一方で、認定済にも関わらず未稼働案件が増加したこと、また太陽光発電設備においては主に以下のような課題が明るみに出た為2017年4月より改正FIT法が施行されることとなりました。

①施工不良・保守メンテナンス不適切により長期でかつ安定的に事業が実施できないリスクが高まったこと

②発電事業終了後に適切に設備撤去・処理が行わないで撤退する懸念が指摘されたこと

③地域への事前情報提供がなされずに設置され、トラブルになるケースが増加したこと。また関係法規に違反するケースが見られたこと

 

“事業計画策定ガイドラインの解説”

新たな認定制度では、FIT法において遵守が求められる事項、推奨される事項について、事業計画策定ガイドラインが示され、これに違反した場合には、指導・助言(FIT法第12条)、改善命令(同法第13条)、認定取消(同15条)の可能性がある事に言及しています。最悪の場合、即時認定取消の可能性があることに注意する必要があります。

実際に、当社の顧客で経産省の立ち入り調査が実施された事業主様もいらっしゃいます。

なお、20184にさらに改訂され、ガイドラインに記載のある努力義務も怠ると、上記のような認定取り消しまでの可能性がでてきました。

では、事業計画策定ガイドラインの内容はどのような事が記載されているのでしょうか?10kW以上の設備においての遵守事項は以下の通りです。また、各遵守事項設定の背景を赤字で記載いたします。背景より意図を知り適切に対処することが望ましいでしょう。

①発電設備を適切に保守・点検及び維持管理する事

☛運転開始後に発電量の低下や不具合が発生しその対処が遅れる事例が多くみられる。かつ保守点検や維持管理の技術・知識の不足が課題となっている為

②関係のないものが、発電設備にみだりに近づくことがないようにすること

☛第三者が容易に近づける設備が多数存在し、地絡などの異常状態の際の感電事故や安定的な発電が阻害される可能性がある為

③国が定める指針に基づいた出力抑制の要請に協力する事

☛再生可能エネルギーの普及に伴い、再生可能エネルギー発電設備が高出力となり電気の需給調整、停電を避けるべく協力体制が必要になってくる為

④発電設備の外側の見えやすい場所に標識を掲示すること(20kW以上)

☛発電設備が地域における安全や生活環境を損なうおそれがある場合、管理者が不明であると危険な状態への速やかな対応ができなくなる為

⑤発電設備を処分する際には関係法令を遵守し適切に行う事

☛撤去処分の費用を想定していない事業者が多数存在し、事業終了後に費用が確保できずに放置される可能性があり、その結果事故や二次被害のリスクが高まる

⑥発電事業に関する情報について正確に提供する事

☛発電事業に関して正しくない情報のケースも見られ、事業運営上支障をきたす為。提出書類、契約書類、申請情報などすべてに適用されます。

⑦発電事業を実施するにあたり関係法令(条例含む)の規定を遵守する事

☛発電設備設置にあたり、土地開発行為含め関係法令に違反しているケースが見られ、景観や防災、安全上のトラブルが多発している為

前述①~⑦の項目の中で解説が必要な部分について詳しくご説明いたします。

青字部分は、ver.2で追記した箇所になります。

①適切な保守点検・維持管理の実施

計画段階で保守点検、維持管理の具体的な内容が求められます。内容については、民間団体が作成している各ガイドラインを参考にし、ガイドラインの内容と同等かそれ以上の内容により実施されることとしています。主にJPEA/JEMAが作成した太陽光発電システムの保守点検ガイドラインの内容が参考になると思われます。なお、高圧以上(50kW以上)の設備については、電気事業法に基づき、届け出た保安規定の内容を遵守しなければなりません。

また、パブリックコメントでは、10kW未満の住宅用については、最低限目視等での異常確認までを考えてもらうとのエネ庁回答です。

②発電設備への立入りを防ぐ措置

高圧以上の設備のみならず低圧においても、人が容易に立ち入ることができないような高さで、かつ容易に取り除くことが出来ない柵塀等の設置が求められます。また、出入口の施錠、外部から見える位置に立入禁止の表示を掲げることも必要になります。

⑤発電設備の適切な処分の実施

撤去・処分については、事業計画策定段階から費用計上が求められます。また、実際の事業終了時には、廃棄物処理法等の関係法令を遵守し速やかに行うことが必要です。自ら撤去、廃棄を行う場合は、マニフェストの交付等が必要になります。今の段階から、廃棄・処分について費用を算出し、処理方法を明確にしておきましょう。廃棄処分費用については、算出が難しい場合、建設費の5%という考え方でも問題ありません。

 なお、20184月の改定で、撤去に掛かる費用を金額を明示し毎月積み立てるという記載が出てきました。今から撤去費用について考えておきましょう。

⑦関係法令の遵守

事業実施にあたり、主に以下の関係法令の確認が必要になります。企画設計段階において自治体に相談することも有効です。電気関係の法令に関しては比較的遵守される傾向にあると言われております。

国交省:河川法、砂防法、宅地造成規制法、景観法等

環境省:自然公園法、騒音規制法、振動規制法等

農水省:森林法   総務省:消防法

■その他の項目の解説

前項③については、エリアや設備規模によっても変わりますので各設備ごとに可能性について確認を取る必要があります。

④については、既に当社にてご注文を頂いている方が対象となりますので、今後の設置案件がある場合は改めてご留意ください。(既設案件は設置期限が1年以内です)

⑥の正確な情報提供は、事業の過程において全てに関わってきます。不正確な情報の記載がある場合、最悪認定の取り消しにもなりうるという事になります。できる限り正確な情報を記載するようにしましょう。

“法改正による手続きについて(既に期限到達)”

平成29331日までに認定を受け接続契約を締結した方

事業計画の提出が必要になります(web申請/書面申請)→みなし認定に移行

■対象:すべての発電設備

(※H24年6月以前に余剰買取申込を行った認定IDがFで始まる発電設備を除く)

■提出期限:新制度のみなし認定日<H29年4月1日が多数>から6か月以内

■必要書類:事業計画書(WEB上で申請、もしくは書面で提出)

接続の同意を証明する書類※平成29年3月31日までに売電を開始していない方のみ必須

既に申請の締め切りを過ぎております。

まだ手続きがお済でない方は至急お手続きを頂く必要がございます。

平成29年4月1日以降認定を受けられる方

大きな流れは以下の通りです。詳細は資源エネルギー庁申請ページをご覧ください。

※太陽光発電2,000kW以上については、入札制度となりますので別途ご確認ください。

①電力会社と接続契約締結

②事業計画認定申請

■50kW未満:WEB申請

■50kW以上:書面申請

③経産省より認定通知が送付される

この時点で調達単価決定

 

■事業計画書の記載項目に関する留意事項

保守点検及び維持管理計画についてできる限り具体的に記述する必要があります。

保守点検管理費用、処分撤去費用について記載しなければなりません。

50kW以上の太陽光発電設備については、別途関係法令手続き状況報告書の提出が必要になります。 約20の関係法令の手続き状況の報告が必要です。

発電設備運転費用報告についての情報(重要)

認定を受けた発電設備の設置に要した費用および発電設備の年間の運転に要した費用の報告経済産業大臣宛に行うことが、義務付けられています。改正FIT法の施行により、引き続き費用報告は義務であり、報告内容が追加されている点はご注意ください。詳しくは、資源エネルギー庁の認定後の費用報告のページおよび操作マニュアルをご参照ください。

新たに柵塀・標識に関する項目が追加されております。

メンテナンスの実施内容についての選択が必須になります。概要や頻度については記載が必要になります。

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